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インダストリアル IoT における 3 つの課題

IoT による製造業の変革で「インテリジェンスシステム」に変身する工業製品

613881514.jpgインダストリアル IoT (IIoT:Industrial Internet of Things)は IoT 現象の一環であり、特に製造業におけるコネクテッドテクノロジーを指します。IIoT テクノロジーは製造プロセスの監視や制御によってデータを取得し、ドキュメンテーション全般と品質管理を改善します。

IIoT は、2020 年には売上高でおよそ 2 兆 3 千億円(2,250 億ドル)の市場規模になるものと予想されています。しかも、企業はすでにジェットエンジンやガスタービン、MRI スキャナーなどから取得したデータに頼っています。収集された情報は、企業がもっと効率的にリソースを活用したり、高度なモデルを作成したりするのに役立てられ、社会におけるコネクテッド機器のさらなる普及を後押しします。

ただ、「コネクテッド」なスマートデバイスやセンサーが急速に増えているとはいえ、M2M から完全な IIoT への移行にはさまざまな課題が伴います。製造業者や企業がコネクテッドテクノロジーのメリットを生かすには、これらの課題に対処しなければなりません。

適切な実装

IoT が世の中を動かす今の時代になっても、インターネットに接続されておらず、プロプライエタリなプロトコルを使う機器はいまだに数多く存在しています。そういった機器を、たとえ制限付きであっても、コネクテッドエンタープライズに組み入れられるのかどうかという問いに対して、現時点では明確な答えがありません。完全なコネクテッドエンタープライズでは、すべての機器が調和された状態で動作しなければ、組織内にパフォーマンスの高い構造を構築できません。

TechTarget の IT 専門家によれば、「IIoT の実装方針と方法は、会社の目的や課題に見合った内容とする必要があります。すべてを含めるのを目標とするのであれば、あらゆる詳細データをネットワークで扱い、認められた遠隔利用者が使えるようにするため、最終的には非対応の制御装置や機器を置き換えることになります。」これに伴い、企業が IIoT を成功させるには、セキュリティ上の警戒が不可欠になります。特に、利用者のアクセスについては、すべてを適切に認証しなければなりません。

セキュリティ

生産工場はどんどん賢くなってきており、結果として技術が生産工程を主導する傾向がさらに強まっています。コネクテッドな機械や機器はデータを取得し、作業場のマネージャーたちにリアルタイムで配信します。とても革命的ですが、一方で Access Control Technologies LLC の 社長兼マネージングメンバーの Ron Carr 氏はこちらの記事で次のように指摘しています。「インターネットと接点を持つネットワーク通信によって制御される "モノ" や機器は、いずれもハッキングに遭う可能性があります」

IoT と同様、盗聴からプライバシーや個人データを盗もうとする悪意のある攻撃に至るまで、IIoT にも無数の脅威が存在します。IIoT 機器がヒットするかどうかは、それらの機器が市場に出回るまでに、開発者がどのような段取りでセキュリティを確保するかにかかっています。

機器をセキュリティ上の脅威から保護するには、どうやって先進のサイバー脅威保護ソリューションをネットワークに組み込むかを、製造企業は検討しなければなりません。たとえば、DigiCert の PKI(PKI:Public Key Infrastructure、公開鍵基盤)は、デジタル証明書を使って IIoT の機器やセンサー、機械間で送受信される通信のセキュリティを確保する包括的ソリューションとして実績があります。PKI は、高度な認証および ID 検証によって、通信に関係するすべての関係者の身元を確認するため有効です。また、転送される情報の検証も行います。

サプライチェーンの整合性

組み込みシステムやネットワークが企業の奥深くにまで入り込むようになり、しっかりしたサプライチェーンを維持することが以前にも増して重要になってきます。Uptake 社で生産およびサプライチェーンのチーム責任者を務める Brian Carpizo 氏は、Forbes 誌のインタビューに対し、次のように述べています。「先進的なオートメーションに複雑さが加わり、さらにサプライチェーンがリーンになったため、製造現場で何かの問題が生じる確率があがっています。現場が崩壊すると、甚大な被害が出ます」

どうすれば生産工程の透明性と標準化を最も高められるのかを、組織は考える必要があります。機器の開発は業界を通じてオープンな標準とし、適正なハードウェアとソフトウェア、ファームウェアが製品に用いられていることを全消費者に対して示し、メーカーが出荷するコネクテッド製品を消費者が信頼できるようにしなければなりません。

新しい技術が進化すると、組織は戦略の見直しを迫られ、新たなコストが生じたり、会社の変革が求められたりします。しかし、そこには運用パフォーマンス全体を改善できるチャンスもあります。次世代の製造業の幕開けが IIoT です。IIoT に関する重要課題が厄介なのは事実ですが、コネクテッドデバイスの実装とセキュリティ、整合性に関連する諸問題は、企業がそれらに対する適切な備えを固めれば、克服できないような問題ではなく、むしろ将来に向けての予防となります。

 

この記事は、米国 DigiCert の許諾の下 DigiCert Blog の投稿記事を翻訳したものです。
オリジナル記事はこちら: Three Challenges for the Industrial IoT - [2016 年 6 月 17 日投稿]